【セミナーレポート】「いい税理士」に聞く、うまくいく事務所経営の秘訣とは?

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Mikatus(ミカタス)株式会社が2021年5月に実施した「税理士の開業に関する実態調査」によると、「開業してから事務所の運営が軌道に乗るまでの期間は?」という問いに対して、開業3年未満の事務所の約6割が「いまだに軌道に乗っていない」と回答しています。この結果からも、事務所経営の難しさの一端が見て取れます。

事務所の経営を軌道に乗せるにはいったいどうすればよいのでしょうか?この点を考察すべく「いい税理士協会」は8月25日、「『いい税理士』を徹底分析!『認定いい税理士』に聞く、事務所経営を軌道に乗せる秘訣とは?」と題したセミナーを開催しました。ここではその模様をレポートします。

目の前のお客様を満足させることに全力を注ぐ

セミナーに登壇したのは、株式会社start-with/荻島会計事務所(以下、start-with)の代表で、「認定いい税理士」の荻島宏之さん。start-withでは「目の前のお客様に満足していただくことに自分たちのすべての力を注ぐ」という方針を掲げており、それが100%紹介による新規顧客の開拓を実現している大きな要因の一つになっています。

製販分離セミナーリポート 荻島さん吹き出し画像荻 島
開業当初から、紹介だけで顧問先を増やしてきました。中でもお客様からの紹介は90%に上ります。僕たちはお客様を含め、出会ったすべての人に自分たちのファンになってもらうという意識で日々行動しています。それが結果につながっているのだと思います。

例えばstart-withでは、事務所に営業に来た人などに対しても、直筆の一言を添えたハガキをその日のうちに送るようにしていたそうです。このサンキューレターの効果は絶大で、自分たちの存在が相手の記憶に残る可能性が飛躍的に高まるのだとか。

製販分離セミナーリポート 荻島さん吹き出し画像荻 島
荷物の配達員の方や清掃員の方など、一見すると自分たちとは縁のなさそうな人たちでも、事務所を訪れてくれた人には丁寧に対応するよう心がけています。何かのきっかけで、その方々の知り合いが税理士事務所を探すことになった時に、「あそこは良さそうな事務所だよ」と僕たちのことを勧めてくれるかもしれませんから。

また、一般的にサービス業に仕事を依頼する場合、実際に使ってみないとわからないという性質上、利用者は口コミなどのエビデンス(根拠)を大切にするものです。「税理士事務所を選ぶ立場の経営者にとって、経営者仲間が『あそこの事務所はいいよ』と言ってくれること以上のエビデンスはないと思います」と荻島さん。その意味でも、目の前にいる顧問先の満足を追求する姿勢が、何にも勝る営業活動になるのです。

さらに荻島さんはご自身の経験を踏まえ、「本気で起業を目指す人が集まる場所に足を運ぶことが大切だと思います」とも話します。

製販分離セミナーリポート 荻島さん吹き出し画像荻 島
僕自身、上場企業の経営者を何人も輩出している起業家育成スクールに通ったことがあります。一つの講座を受けるのに数十万円もかかるスクールだけあって、受講者はみんな本気。共に学んだ人たちがいざ起業した際に、「顧問税理士になってほしい」と僕に声をかけてくれた時はうれしかったです。開業したての頃は、無料の異業種交流会などにも顔を出して人脈を広げようとしました。それはそれで意味がないとは言いません。ただ、本気で起業しようと思っている人たちが集まる場所に身を置くことのほうが、より重要だと感じています。

スタッフ育成におけるキーワードは「自立型人材」

話題は事務所スタッフの育成にも及び、「start-withでは、僕も含めて自立型人材というものを目指すべき人物像としています」と荻島さんは述べました。

ここで言う自立型人材とは、次のように定義できるそうです。

いかなる環境条件下でも、自らの能力と可能性を最大限発揮して道を切り開いていく姿勢を持つ人材

ポイントは「切り開いていく人物」ではなく「切り開いていく『姿勢を持つ』人物」という部分だと荻島さん。

製販分離セミナーリポート 荻島さん吹き出し画像荻 島
「切り開いていく人物」と定義してしまうとスキルや経験値が高いことが必須条件と思われてしまいがちですが、「切り開いていく姿勢を持つ人物」とすることで、みんなが目指しやすくなっていると思います。税理士に限らず、エンジニアでも八百屋でも何でもかまわないのですが、自立型人材になれば仕事のいろいろな場面で力を発揮できますし、その結果として幸せな人生を送れると考えています。事務所の経営者としていちばん大切にしているのは、将来どんな道を選んでも活躍できる基本姿勢をスタッフに身につけてもらうことです。

そのうえで税理士として、また税理士事務所のスタッフとして活躍するために、税務の専門家ではなく、顧問先の経営ビジョンをともに実現するパートナーになることを目指してほしいと荻島さんは言います。

製販分離セミナーリポート 荻島さん吹き出し画像荻 島
税務については一定のレベルに達すればそれでいいと思っています。それよりも経営支援に軸足を置いて経験を積んでほしいのです。お客様の「将来こうありたい」という姿を経営者と一緒に考え、そこから現状とのギャップを抽出して経営課題を発見する。経営課題を発見したら、自分自身に解決する力はなくとも、社内外の力を使って経営者とともに解決する。そういうレベルに到達することをstart-withのスタッフには目指してもらっています。

経営支援に関する具体的な育成方法の一つとして、各スタッフが定型の質問リストを用いて経営者にヒアリングを行い、月に一度の事務所内の全体ミーティングでその内容を発表する、という取り組みを実施しているそうです。荻島さんは質問リストの具体的な内容もセミナーの中で開示しましたが、「大切なことは形式ではなく、企業の経営や経営者に対して興味関心を抱けるかどうかです。スタッフが経営や経営者に興味関心を持つきっかけになるように、このヒアリングは今後も継続していきます」と続けます。

いい税理士の使命は志ある経営者のビジョンを実現すること

荻島さんが最後に触れたstart-withのミッションについてもご紹介します。

志ある経営者のビジョンを実現する

このミッションを通して多くの人が笑顔になり、一個人ではなく社会全体の利益を導くことが荻島さんたちの願いです。そのための手段として「start-withだけでなく他の会計事務所や士業、企業など、このミッションに共感する人たちがそれぞれの立場からソリューションを提供し、力を合わせてより良い社会の実現に貢献することが僕たちの理想です」と荻島さんは話します。

今回のセミナーでは、ご自身の事務所の売上高や顧問先数、給与水準、顧問料などデリケートな情報も赤裸々に語っていただいた荻島さん。その背景には、税理士業界全体の発展に寄与したいという強い想いがあります。荻島さんのように経営者のビジョンを実現する「いい税理士」が増えてくれば、中小企業に活力がみなぎり、日本経済はより良いものになっていくことでしょう。

今回のセミナーは、経営参謀として経営者に伴走する「いい税理士」の輩出を通して、中小企業が躍動する社会を目指す「いい税理士協会」が主催したものです。協会のホームページでは、ここで紹介したセミナーなどの情報を随時更新しています。

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