税理士に将来性はある?今から10年後の未来のために出来ること

税理士の将来性アイキャッチ

税理士という職業には将来性がない。今後はAI(人工知能)やRPA(自動化)の波を受け、税理士という職業はなくなっていく。
こんな噂が、まことしやかに業界内を流れています。
実際税理士の顧問料は年々減少傾向にあるというデータもあり、顧問先確保や顧問料アップのために、多くの方が試行錯誤されています。つまり、資格さえ持っていれば安泰という職業ではなくなってきているのです。
しかし、こうした危機感を抱きながらも、将来に向けて何をすべきかを考え、具体的に行動している人は少数です。そこでこの記事では、税理士の将来性と、10年後の未来のために税理士のみなさんが今から出来ることについてご紹介します。

税理士に将来はないと言われる理由

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税理士という職業に将来性がないといわれる1番の理由は、AI(人工知能)やRPA(自動化)といった技術が進歩することで、従来の税理士の主な業務が、これらに取って代わられると言われているからです。
この話が広く知られるようになったきっかけは、2014年にオクスフォード大学でAI(人工知能)の研究をしているマイケル・A・オズボーン准教授が発表した論文です。『雇用の未来—コンピューター化によって仕事は失われるのか』と題された論文によると、コンピューターによって人間の仕事が奪われる確率が試算されており、今ある職種の42%、702の職種が今後なくなっていくとされています。
その中に簿記、会計、監査の事務員などの記載があったため、税理士という職業が今後なくなるのではと言われるようになりました。

また、税理士という職業の危機感が高まっているのは、未来予測の観点からだけではありません。税理士の主な顧問先である中小企業の数は、現在ゆるやかに減少傾向にあり、同時に登録税理士の数は年々増加傾向にあります。
需要と供給のバランスの変化も、税理士の将来性を脅かす理由の1つとなっています。

出所:経済産業省 2017年版中小企業白書 概要 日本税理士連合会 税理士の資格取得制度のあり方

IT国家エストニアから考える税理士の未来

日本国内において税理士を取り巻く環境は、大きく変わりつつあります。では、10年後の未来では、本当に税理士という職業はなくなっているのでしょうか。
そのひとつの参考例になるのが、ヨーロッパの小国エストニアの現状です。

1500の島国からなるエストニアでは、X-Roadと呼ばれるクラウドコンピュータシステムに、免許証や預金残高、デジタル署名や投票など、あらゆる個人データが集約されていることで、行政サービスの約99%を24時間365日オンラインで受けることができます。また税制が簡素化され、2000年から導入されたe-tax制度により、国民の約95%もの人がオンラインで自ら確定申告しています。
行政システムのIT化と税制の簡素化を積極的に取り入れたエストニアですが、会計士や税理士といった職業が消滅したのかといえば、そんなことはありません。
もちろん個人の申告作業は簡素化しましたが、現在も法人の書類作成やEU加盟にともなう国際手続き業務、数字で経営者を支える財務顧問や経営顧問業務は存在しています。
つまり、IT先進国であったとしても、他と差別化し、付加価値を提供できる税理士は、変わらず仕事を続けられているのです。

未来のために日本の税理士が今意識すべきこと

どんなにIT技術が発展しようとも、他と差別化し、付加価値を提供できる税理士であれば仕事がなくなることはない。
エストニアの事例は、そんな未来を私達に示してくれているのかもしれません。ではこの先10年後も、税理士として生き残っていくために、今できることは何か、3つご紹介します。

AIやRPAとの共生

先程も述べましたが、AI(人工知能)とRPA(自動化)の波は避けることはできません。
そもそもこうしたテクノロジーは、私たちの負担を減らし、新しい未来を切り開くためのものです。AIやRPAで、データ入力などの単純作業を自動化し、さらに24時間365日稼働させることができるので、人件費を削減したり、業務を効率化することができます。つまり、AIやRPAは税理士のパートナーになりえるのです。
効率化できる業務を少しずつでも洗い出し、AIやRPA等で代替していくことで、顧問先への付加価値提供の時間を作り出すことが期待できるのではないでしょうか。

>>AIに淘汰されない税理士の価値に関する記事はこちら

ITスキルの見直し

税理士に限らず、ITスキルの習得やアップデートはどの職種でも重要です。
PCが苦手で…クラウドとかオンプレとかよく分からなくて…など、日常的にPCを使っていても、システムやネットワークに関わる知識はてんでダメという人もいます。
しかし、普段使いのスキルを日々磨いていくことは欠かせません。さらに新型コロナウィルスの脅威もあり、テレワーク推奨が叫ばれる昨今、ITスキルは今後必須になってくることでしょう。
まずは自分の業務範囲や、個人的に興味のある分野からでも大丈夫です。ITスキルの見直しは、中長期的におこなっていきましょう。

>>テレワーク導入に関する記事はこちら

コミュニケーション力のアップデート

冒頭でご紹介したマイケル・A・オズボーン准教授の論文の中では、今後もなくならない職種についても記載されています。いくつか傾向がありますが、その1つとして、「人と対峙することの多い職業」はAIでの代替は難しいとされます。具体的には、カウンセラーやコンサルタント、教師などはなくならないとされています。
ここでポイントとなるのは、税理士の仕事もコミュニケーション力(人と対峙する力)が高く発揮されるのであれば、なくならない可能性が高いという点です。つまり、今からヒアリング力や提案力、コーチングやメンタリングなどの伴走力など、広くコミュニケーションスキルを磨いておけば、むしろ将来性の高い職業になれるかもしれません。

>>顧問先とのコミュニケーションに関する記事はこちら

まとめ

税理士の将来性には、多くの方が漠然とした不安を抱えていると思います。
ですが、こうして1つ1つその理由を丁寧に紐解けば、将来に向けた戦略も立てやすくなります。
AIに淘汰されると言われて久しい税理士という仕事。他と差別化し、生き残るために、「財務顧問」や「経営顧問」に舵をきるタイミングがもうすぐそこまで来ているのかもしれません。ぜひご自身のビジョンや目標と照らし合わせながら、今、何ができるのか、考えてみてはいかがでしょうか。

▼「財務顧問」「経営顧問」など、新しい付加価値サービスに関する記事はこちら



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