「いい税理士」は企業経営者と会社の未来を語る

いい税理士座談会 in 東京

今回は、Lanchor(ランカー)の運営会社であるMikatus(ミカタス)が税理士向けに提供している、「キャッシュ・イズ・キング」のユーザーのみなさんにお集まりいただき座談会を開催しました。
前回、大阪で開催した座談会と同じテーマで、東京でも座談会を開催しました。

>>大阪で開催した座談会の記事はこちら

AIやRPA(ロボットによる業務自動化)といったテクノロジーが進化する中で、税理士や会計事務所のみなさんの中には、会計や税務といった税務顧問の枠に収まらない付加価値を顧客に提供しようとしている方も多いと思います。
では、「キャッシュ・イズ・キング」という新たなサービスを導入されたみなさんは、どのような付加価値を見出そうとしているのでしょうか。
※この記事は2020年2月7日に開催された座談会の内容を編集したものです

AIには代替されない、税理士の「人としての魅力」

会計データがあれば、ボタン1つで顧問先の資金繰り予測を表示することができる。「キャッシュ・イズ・キング」は、集計処理とグラフ表示を簡単に自動化できるテクノロジーの1つといえます。
こうしたサービスを導入された税理士のみなさんは、これからの時代において、どのような価値を中小企業に届けようとされているのでしょうか。

▼ご参加頂いたみなさま ※五十音順

氏名 事務所名/会社名 事務所所在地
荻島 宏之 様 株式会社start-with 東京都
志田 俊介 様 志田俊介税理士事務所 東京都
鈴木 匡明 様 税理士法人TNA 千葉県
吉田 治夫 様 税理士法人
黒沼共同会計事務所
山形県

まずはみなさんに、現在抱えている事務所としての課題をうかがいました。すると、課題を捉える視点や課題を感じるシーンは違っていても、「人としての魅力」というキーワードが見えてきます。

鈴 木
「フィンテック(Fintech)」という言葉が出てきたころから、テクノロジーが進歩するスピードが早くなってきたという実感があります。事務所として、差別化を考えなくてはいけないと常々思っています。システムが便利になるのであれば、税理士はやはり人間くさい部分を深めていくべきだと思うんです。
荻 島
人間くさい部分でいえば、私は、スタッフにお客様と「対話する力」を磨いてもらうためにはどうすれば良いか、という課題に試行錯誤しています。お客様との面談では、なるべく私は横で座ってじっと黙ってスタッフに話してもらおうと努力しているのですが、結局最後は自分が話してしまうことが多くて(笑)。
鈴 木
スタッフに場数を踏んでもらいたいものの、つい過保護になってしまうときはありますね。ただお客様との信頼関係においては、スタッフも人間くさい部分を見せ、人となりを信用してもらうことが大事だと思うので、スタッフの教育を蔑ろにするわけにはいきませんよね。
志 田
私も、集計作業などは機械にまかせて標準化し、お客様との会話などでは人間らしさを発揮していくべきだと思います。事務所の業務は標準化しているので、誰がやっても顧客と話すべき要点は抑えられている、その上で、会話の組み立てや伝え方は属人化させた方が、人間味を感じてもらえるのではないでしょうか。

>>スタッフ教育に関する記事はこちら

正しく早く数字を計算して、書類を作成する。そういった作業はAIやテクノロジーに任せて標準化する。そして、経営者の想いに共感したり、悩みに寄り添うなど、人にしか提供できない価値を突き詰めてくことが、これからの税理士には求められるということではないでしょうか。
さらには、スタッフのスキルや人間性をも高め、事務所としてバラつきなく価値を提供することが必要になってきます。

「キャッシュ」を切り口に経営者と会社の未来を語る

座談会にご参加いただいたみなさんは、人としての魅力が発揮される場として、経営者との対話を大切にしています。では、「キャッシュ(現金)」を切り口とした「キャッシュ・イズ・キング」を活用して、どのようなコミュニケーションをとっていらっしゃるのでしょうか。

吉 田
私たちは以前から経営者向けに、事業計画書の作成セミナーを実施しています。事業計画書を作るにあたり、資金繰りの話から始めて経営者が考えていることを聴き出すのですが、そのコミュニケーションをとても大事にしています。
荻 島
「キャッシュ(現金)」は経営者が最も関心を持つ話題なので、資金繰りの話題から始めると会話が盛り上がりますよね。そこから対話を重ねることで、経営者の不安を取り除いたり、未来を一緒に考えていくことに繋がると思います。
吉 田
荻島さんがおっしゃるように、資金繰りの話題だと、コミュニケーションが生まれやすいし深まりやすいです。その成果として、事業計画書の精度も上がります。何より、「キャッシュ・イズ・キング」のグラフで資金繰りを可視化できると、社長と一緒に「おー!」ってなり、新しい気づきも生まれます。何より喜んでもらえるのがいいんですよ(笑)。
荻 島
私は起業を考えている方と今後の資金繰りのシミュレーションをする際にも「キャッシュ・イズ・キング」を活用しています。経営者の事業にかける想いや、将来の展望をヒアリングしながら進めていきます。会社の未来について話をしていると、経営者も私も楽しくなってきて話が盛り上がります。
志 田
売上がまだ立っていない企業に対しても有効なんですね。まさに100%未来に向かったコミュニケーションという感じがします。
荻 島
もちろんその結果として、このままでは資金繰りが苦しくなりそうだ、という話になることもあります。「これくらいは融資を受けた方が良いですね」とか「これくらいの売上が立つようにプランを少し練り直した方が良いです」といった具体的な話をできると、経営者に喜んでもらえます。
志 田
吉田さんや荻島さんがやられているようなことを事務所の標準サービスとして提供することができれば、より顧問先の「経営」に貢献することができそうですね。

AIやテクノロジーが発達するからこそ「人間力」がカギになる

数字を計算する、データを処理するという点においては、人間よりも機械の方が早く正確です。数字だけを見て経営判断を下せる経営者であれば、AIや自動化の技術が進歩することで税理士のサポートは不要になるのかもしれません。
しかし、変化の激しい時代、先の見えない時代においては、中小企業の経営者も多くの悩みや迷いを抱えています。多くの経営者が、新しい気づきを与えてくれる「人」、共感したり叱咤激励して背中を押してくれる「人」の存在を必要としているのではないでしょうか。

逆にいえば、AIなどのテクノロジーが発達するからこそ、経営者は税務や会計の知識がある税理士よりも、企業経営の知識があり人間的に魅力のある「いい税理士」とつきあいたいと考えるのではないでしょうか。

これからの時代においては、税務に関する専門的な知識やスキルに留まらず、誠実さや明るさ、経営者を元気にする「人としての魅力」を追求していかなければならない。それが今回の座談会でみえてきた結論です。

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