Web集客を強みとする税理士 ポリシーは「よろず相談、承ります」

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野村税理士事務所 代表 野村真一さん

20年前に税理士業界に興味を持ち、昨年、念願だった野村税理士事務所を立ち上げた野村真一さん。2017年に自身が立ち上げたホームページ制作会社と並行しつつ、税理士事務所の売上も堅調に伸ばしています。

そんな野村さんのポリシーは、税務に限らず「よろず相談窓口」として地元・福岡県の人に認識してもらうこと。ITの知見を活かし、昨年、まさにそれを実施し始めたところです。

開業から1年が経とうとする今、野村さんの「よろず相談窓口」はどうなっているでしょうか?話を聞きました。

お話を伺った方:野村税理士事務所 代表 野村真一さん
大学卒業後、一般企業(製造業)の総務に就職したものの1年半で退職。退職後は税理士事務所に18年間勤務。税理士事務所勤務の傍ら、趣味のホームページ制作が軌道に乗り5年前に法人設立。2021年税理士事務所を開業。得意分野はホームページ制作、SEO対策によるWeb集客。
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税務以外のストロングポイントを持つ

Q.貴事務所では顧問先に対してさまざまなサービスを提供していますが、いちばん強みを発揮できるのはどんなものですか?

野村さん(以下、野村):2つあります。

5年前、Webサイト構築に関する株式会社西日本プラザという会社を設立しました。得意とするWeb集客のコンサルティングを武器として、今日まで堅調に売上を伸ばしています。

会社の設立に際しては、社会保険への加入や従業員の雇用、融資の手続きなど、多くの経営者と同じ道を通ってきました。その経験があるだけに、税理士となった今、私は顧問先の経営者と同じ目線で話ができる点は大きな強みになっています。これが一つ目です。

もう一つはITに知見を持っている点が挙げられると思います。Webでの集客方法や広告の適正化などについてもお客様にアドバイスができます。

Q.税理士を志した動機を教えてください。

野村:私は就職氷河期だった2001年4月に、新卒として一般企業に就職しました。

非常に厳しい状況下での就職活動でしたので「とにかく入社できればいい」といった感じで就職したんです。総務部に配属され、さまざまな書類の作成に当たりました。自分が作る書類の意味がわからない時がありまして、「総務部でも決算書くらい読めないといけない」と思い書店に向かいました。

決算や簿記の書籍を手に取った時、書棚を見ると税理士のパンフレットが並んでいました。持ち帰って家でよく読んでみたところ、「ああ、これだ。自分は税理士になりたいんだ」と直感したんです。もともと数字が好きだった私は、決算や簿記の勉強が楽しいと感じました。今からちょうど20年前のことです。

それから色々調べたところ、企業の経営者にアドバイスができる、会社が潤うか否かは税理士の腕にかかっている、といったことを知りました。魅力的な仕事だなと思い、サイト構築の会社と並行して、税理士という仕事に徐々にのめり込んでいったんです。

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税務に限らず「よろず相談、承ります」

Q.20年前、税理士の仕事はAI(人工知能)に取って代わられる、とすでに言われていましたか?

野村:はい、そういう風潮は当時からありました。私としては、経営状況がいちばんわかる立場だからこそ経営者の悩みを聞いたり、あるいは私の得意分野である集客を支援したり、そういったロボットにはできない仕事に魅力を感じたんです。

Q.昨年の独立開業から1年あまりですが、貴事務所はITを駆使した施策を通じて他事務所との差別化に成功しているように見えます。

野村:顧問税理士として毎月、社長と顔を合わせていると、必然的に財務や経営以外の話をするようになります。ホームページでの集客支援だったり、そもそもホームページはどんなものにすればいいのかだったり、SNSはどうすればいいのかだったり、いろいろな相談を受けます。

それらに対して適切にアドバイスできるようになると、あの税理士事務所なら間違いない、という評判が流れ、自然と顧問先は増えていきます。

Q.どんな事務所にしていきたいですか?

野村:町医者ならぬ「町の税理士」として何でも相談に乗れる事務所にしたいと思っています。例えば昨年、こんなことがありました。

遠方の方からの電話で、「両親が高齢で介護施設に入っているのですが、確定申告をしてもらえないでしょうか」というご相談でした。

おそらく色々な税理士に断られて私のところに依頼をしたのだと思います。確定申告の時期は税理士はみんな忙しいので、介護施設に行き来するのをためらう気持ちもわかります。

しかし引き受ける税理士が誰もいないと、老夫婦は困ってしまいます。私はその件を受任し、介護施設に何度か足を運んで確定申告を済ませました。自分では「すごいことをした」という意識はまったくなかったのですが、感謝の言葉だけでなく、お礼状やお土産をいただいたので、驚きとともに印象に残っています。

また、こんなこともあります。

東京都から福岡県に転勤してきた方が、福岡県で税理士を探すうちに私のところに辿り着きました。

その方は転勤族で、しばらくしてまた別の場所に赴任することになったのですが、私に対して「引き続きよろしくお願いします」とおっしゃったのです。転勤が理由で税理士を変えたのに、再度の転勤で福岡県を去った後でも、私との関係を切ろうとはしなかったんです。とてもうれしかったです。

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税理士ほど会社の浮き沈みを見てきた人はいない

Q.Lanchor(ランカー)では会社の業績向上に貢献できる税理士を「いい税理士」と呼び、応援しています。野村さんが思ういい税理士はどんな人でしょうか?

野村:他の税理士事務所に勤めていた頃、「顧問先の業績を向上できるのなら、あなたがそのビジネスをやればいいじゃないですか」と言われたことがあります。「一税理士が、顧問先の業績についてああだこうだと言うべきではない」という指摘も受けました。

ただ、税理士業界で20年ほど働き、業績を伸ばす会社も落とす会社もたくさん見てきました。その経験をもとにできるアドバイスが必ずあると思います。

この社長のやり方では部下はついて来ないとか、次世代を担うスタッフが育って来ないとか、この接客の仕方ではお客さんはリピートしてくれないとか、会社を何百社と見てきたからこそできるアドバイスはあると思います。特に業績の善し悪しの原因がはっきりしている会社では、経験が浅くても言うべきことは思い切って言ったほうがいいと思います。

会社が沈んでいくのを黙って横目に眺めながら、税金の計算だけするのが税理士のあるべき姿とは到底思えません。

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踏み出せばその一足が道となる

Q.税理士として失敗したエピソードがあれば教えてください。

野村:開業したばかりの頃、顧問料を必要以上にディスカウントしたことです。付加価値の高い仕事をしているのだから、自信を持って正規料金を要求すればよかったと思います。

一度、値段を決めた案件では値上げはしにくいですし、一方では当事務所のスタッフがきちんと食べていけるようにしなければなりません。その意味で安易な値下げはすべきではなかったと反省しています。

Q.税理士を目指している方へメッセージをお願いします。

野村:税理士ほど多くの会社の裏事情に精通できる職種はありませんし、顧問先に力添えできる職種もありません。魅力の多い仕事だと思います。

ところが昨年(2021年)までのほんの数年間で、3割から4割ほど税理士試験の受験生が減少しました。今年は若干、盛り返しましたが、それでもこれから若手の税理士が不足していくのは明白だと思います。

就職氷河期と言われた私たちの頃とは異なり、税理士業界は今、売り手市場になっています。一歩踏み出す勇気があれば、大きなチャンスとやりがいを手にすることができます。

Q.最後に今後の目標を教えてください。

野村:お客様に稼いでいただかないと税理士の仕事はなくなってしまうので、稼ぐための支援は今後ともしていきたいと思っています。そのうちの一つが、Webサイト構築を主業務とする株式会社西日本プラザです。

野村税理士事務所のほうは現在、4人体制で、税理士は私だけ。もう少し規模を拡大して、一緒に仕事ができる税理士を見つけたいと思っています。

*     *     *

Web集客に圧倒的な強みを持つ野村税理士事務所。タクトを振るうのは、今年43歳を迎えた野村真一さん。開業を果たしてまだ1年ですが、事務所の規模拡大に積極的な姿勢を見せています。

福岡県近辺で困りごとがあったら、野村税理士事務所へご連絡を――。そんな心強い事務所を目指し、野村さんの挑戦はまだまだ続いていきます。

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