陽気な税理士の接客術!独立から1年半、コロナ禍でも多忙を極める理由
とよなか会計事務所
代表税理士 釜永敬之さん
新型コロナウイルスがまん延し始めた2020年2月に税理士登録し、同年7月に独立開業を果たした釜永敬之さん(とよなか会計事務所 代表税理士)。不安の中での船出だったかと思いきや、「開業から今までの1年半はとても忙しく、心配事を抱える余裕もないくらい仕事に打ち込んできました」と話します。顧問先とのコミュニケーションスキルに強みを持ち、独自の理論に基づく接客術を実践する釜永さんに、顧問先との関わり方について伺いました。
コロナ禍での独立開業が成功した理由
とよなか会計事務所の代表を務める釜永敬之さんは、コミュニケーションスキルに圧倒的な強みを持つ42歳の税理士です。事業会社でIPO(Initial Public Offering:新規株式公開)などに携わった経験を活かし、法人を中心に財務や経営の支援など、税務にとどまらない多様なサービスを展開しています。
折しも、コロナがまん延し始めた2020年2月に税理士登録し、同年7月に独立開業を果たした釜永さん。不安を抱えての船出だったかと思いきや、「開業から今までの1年半はおかげさまで忙しく、心配事を抱える余裕もないくらいでした」と振り返ります。
開業税理士としてのキャリアの浅い釜永さんは、なぜコロナ禍であっても忙殺されるほどの仕事を獲得することができたのでしょうか?その答えは、冒頭で挙げたコミュニケーションスキルにあります。
ヘルメットをかぶって工事現場へ
生まれ持った陽気な性格を活かし、顧問先と活発なコミュニケーションを図る釜永さん。持ち前の明るさと積極性は、一般的な税理士の業務領域を大きく超えたところでも発揮されています。
例えば、飲食業を営む顧問先の社長から「新しい店を出すので、腕の良い内装業者さんを知りませんか?」と相談を受けた釜永さんは、当然のように知り合いを紹介します。内装工事が始まると、自らヘルメットをかぶって工事現場を訪れ、同じく現場を見に来た社長と遭遇。二人で談笑しながら工事の行方を見守ります。
このように業務の範囲にとらわれることなく、積極的に顧問先に関わっていく姿勢は、釜永さんの特筆すべき特長の一つです。
顧問先にメリットを届け続けると、「この税理士と付き合っていると得をする」とか、「この税理士は面白い」と思ってもらえ、他の顧問先への紹介につながるケースが増えるのだと釜永さんは話します。実際、現在の顧問先は「ほぼ100%が紹介」で開拓したものだそうです。
初対面の相手にもありのままの自分を出す
そんな釜永さんのコミュニケーションにおける勝ちパターンは「お客様の元へ"土足"で足を踏み入れ、心の距離を縮める」ことだと言います。
初対面の相手も含め、誰に対しても裏表なく自分をさらけ出すという釜永さん。まずは相手の元に土足で踏み込んで、心理的距離を一挙に縮めることがポイントなのだそう。
釜永さんは顧問先との関係にとどまらず、他の士業とコネクションを作る時も同じ方法を使うそうです。公認会計士や司法書士などと連携してさらに付加価値の高いサービスの提供を目指す釜永さんの元には、実際にさまざまな悩みを持つ人が相談に来ると言います。
関わりのあるすべての人の「成幸」を目指して
独立して1年半、開業税理士としてのキャリアが長いとは言えない釜永さんですが、"土足作戦"で人脈を広げ、事務所を構える大阪府豊中市で着実に認知度を高めてきました。そんな釜永さんが掲げる税理士としての理念は「ともに成長(せいちょう)、成業(せいぎょう)、そして成幸(せいこう)」というもの。そこには自分が関わったすべての人に幸せになってほしいとの願いが込められています。
この人なら何を相談しても大丈夫だろう。お客さんにそう思ってもらえたら、釜永さんの目的の一つは達成されたことになります。そのための土足作戦であり、そのための雑談であり、そのための突き抜けた明るさなのです。すべてが計算ずくというわけではありませんが、ほとんどの場合、釜永さんの狙いどおりに状況は動いていきます。
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インタビューの最中も終始、速射砲のように次々と笑顔で話を繰り出す釜永さん。その裏ではこちらの警戒感を解き、緊張をほぐし、「何でも聞いていいんですよ」という雰囲気を作ろうとする心配りが伺えます。
生まれながらに授かった陽気な性格だけでなく、多くの人と接する中で高めたコミュニケーションスキルを武器として、浪花の若手人情派は、これからも顧問先の幸せを追求していきます。
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