顧問先の人事労務を一気に解決!顧問料0円の社労士サービス「スポット社労士くん」
スポット社労士くん社会保険労務士法人
サポートチーム 越智友希帆さん
多くの税理士事務所が、顧問先から「よろず相談窓口」として頼りにされています。融資や経営の相談だけでなく、補助金・助成金や社会保険・労働保険の手続きから従業員トラブルの相談まで、税務とは関係のない対応に時間を取られる事務所は少なくありません。
特に近年、人事労務の相談は増加しており、職員の残業の元凶になっているという話も耳にします。そうした税理士事務所の課題に対して、顧問契約のいらない社労士サービスとして注目されているのが「スポット社労士くん」です。
この記事では、スポット社労士くんの越智友希帆さん(サポートチーム)に、顧問料0円の社労士サービスが税理士事務所でどのように活用されているのか、その特徴やメリットについて聞きました。
お話をうかがった方:スポット社労士くん 越智友希帆さん
大学3年生の時、将来はコンサルタントになりたいと思い、インターンとして2019年からスポット社労士くんに在籍。2021年、大学卒業と同時にスポット社労士くんに入社、今年で4年目を迎える。この間、500以上の税理士事務所にインタビューをしたほか、個々の事務所の特徴を伝えるWebサイト「税理士みつかる」の運営責任者を務める。
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税理士事務所の生産性を下げる人事労務の相談
Q.ユニークな社名ですが、顧問料0円とは思い切ったサービスですね。
越智さん(以下、越智):弊社は成り立ちから変わった社労士事務所で、代表の関根光が当時本業だったFP会社のシンクタンクにする目的で2002年にスタートしました。個人のライフプランを立てる時、公的年金などの社会保障制度の理解が欠かせません。その分野の専門家として社会保険労務士の看板を掲げたのです。また税金や相続に関しては税理士の協力が必要でしたので、税理士事務所の先生方とのご縁もその当時から始まりました。
お付き合いを続けるうちに、税理士事務所の先生や職員の方が税金だけでなく、顧問先の入退社の手続きや従業員の相談など、本来なら社労士がやるべきことまで無償で行っているのがわかりました。新設法人の社会保険加入手続きなどが典型ですが、その都度、調べたり年金事務所に問い合わせたりと、税務とは関係のない仕事に意外に時間を取られていることに驚かされたそうです。
ある日、関根は「手続きだけなんだから、顧問契約なんて言わないで、単発で引き受けてくれる社労士はいないのかな?そうだ、関根さん、やってくれない?」と相談されます。
スポット社労士くんが生まれたのはこの瞬間でした。顧問契約がいらないと伝えると、すごいビジネスモデルだねと言われることが多いのですが、何のことはない、スポット社労士くんは税理士事務所の先生からの発案だったんです。
こうして2005年頃からスポットで顧問先の手続きを手伝うようになり、2014年には「スポット社労士くん」という名称を商標登録し、本格的に社労士ビジネスに参入しました。その際に、すべての手続きやサービスに一つ一つ「値段」をつけ、一目でわかる「料金表」を作成したことは、顧問料という曖昧な料金体系を常識としてきた業界の中では、画期的だったと思います。
料金表(人気のサービスを抜粋。価格はすべて税込み)
入社・退社手続き | 3,300円 |
年度更新・算定基礎 | 各18,700円 |
月額変更届、賞与支払届 | 5,500円 |
就業規則 | 88,000円~ |
社会保険新規適用 | 25,300円 |
労務相談 | 無料 |
料金表で一つ一つのサービスと価格が明瞭になったことで、税理士事務所は顧問先への説明がしやすくなりましたし、顧問先の経営者にとってもわかりやすく使い勝手の良いサービスとなりました。
今では全国で1,670の税理士事務所に活用いただいており、人事労務を手離れできたことで所長が本業に専念できるようになったり、職員の負荷が減り長時間労働が是正されたりと、私たちのサービスが税理士事務所の生産性に貢献していると思うと、とてもうれしいです。
Q.すべての業務をスポットで対応しているとうかがっていますが、どのような依頼が多いか教えてください。
越智:サービス開始時は、社保・労保の新規適用手続き、入退社の手続き、年度更新、算定基礎届と、手続きが100%でした。誰がやっても結果は同じ仕事なので、スピードと安さを追求するためにいろいろと業務改善をしてきました。
例えば余計な訪問はしない、電子申請に切り替える、SPOT手続きシステムを開発するなど、移動時間や交通費・郵送コスト、情報交換のミスを削減して、料金の値下げや大量の手続きをスムーズに処理する仕組みを構築しました。また2018年には、手続きを専門に行う事務センターを千葉県柏市に立ち上げています。
最近は手続き以外の依頼が増えていて、昨年度(2021年度)の内訳を見てみると、手続き25%、クラウド給与計算10%、助成金申請・就業規則関係45%、採用・評価15%、その他5%といった状況です。
一昨年からスタートした採用サービス「スカウトマン&サーベイ」は、税理士事務所の求人・採用に使っていただくことも多く、いい人が採れたとお褒めの言葉も頂戴できるようになりました。
「スポットくん」のニーズ別活用シーン
Q.スポット社労士くんの活用方法について教えてください。
越智:顧問先から相談されることが多い①手続き、②助成金、③給与計算のケースについてお答えします。
まずは①手続きですが、先生や職員の方々が顧問先から相談されたら、それが社労士の仕事であることと、提携社労士がスポットで対応してくれることを伝えていただきます。顧問先が紹介してほしいということになれば、顧問先の情報を教えていただき、スポット社労士くんから直接電話でご案内しています。こんな感じでとても簡単です。初めてのお客さんとは、取引の時に必ず一度は電話でお話するようにしています。
次に②助成金ですが、こちらも手続きと同じで顧問先に連絡するようにご指示いただければ結構です。ただし、助成金は手続きと違って、会社ごとに人員やどんな取り組みをしたいのかが異なるものなので、まずはご相談の前に助成金診断をしていただいています。その診断をもとに、受給できる可能性のある助成金をご案内するようにしています。
最後に③給与計算ですが、手間ひまをかけずにできるクラウド給与の導入をサポートしています。従来型の給与計算代行では、業者の計算ミスや明細発行までの時間がかかるなど、顧客がストレスに思うことが少なくありませんでした。そこで弊社では、30名未満の会社であれば、クラウド給与ソフト「freee人事労務」を1年間無料で貸し出し、社内で簡単に給与計算ができるようアドバイスしています。
相談料0円のサービス「パトロールくん」
Q.税理士事務所とその顧問先向けにリリースした相談料0円の「パトロールくん」はどんなサービスですか?
越智:従業員を使う立場の方々は、「これで大丈夫かな?」と疑問を抱えながら日々の労務管理を行っていることが少なくありません。試用期間中の解雇だったり、休職時の扱いだったり、従業員の問題行動への対応だったりと、本来の仕事とは関係のないところでストレスを感じています。そうした経営者に対して、大事に至る前に気軽にご相談いただける場を作って差し上げたいと考えました。
何よりもパトロールくんを活用することで、税理士事務所のみなさんが顧問先の人事労務に取られていた時間を少しでも減らしていただきたいと思います。
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スポット社労士くんが提供する人事労務サービスについてご紹介しました。興味のある方は以下のWebページで詳細をご覧いただけます。
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