税理士が「適正な顧問料」を受け取るために必要な3つの条件

みなさんは、現在の顧問料が適切であると感じていますか?
税理士の顧問料は減少の一途をたどっています。顧問先から値下げの要望を受けている方もいれば、より顧問料の安い会計事務所に乗り換えられてしまったという方もいると聞きます。
そうして顧問先を1つ1つ丁寧にケアしていった結果、気がつけば「自分は適正な顧問料をもらえていないかも……」と頭を抱えている税理士の方もいるのではないでしょうか。

Lanchor(ランカー)編集部では今回、「『適正な顧問料』を受け取るために必要なこと」と題して座談会を開催しました。
税理士業界が抱える問題を「いい税理士」を志すみなさんはどうとらえ、そしてどう解決しようとしているのでしょうか。さっそく当日の様子をご紹介していきます。

▼ご参加いただいた「いい税理士」のみなさま

事務所名 氏名※五十音順
大貫会計事務所 芝  尊子 様
税理士法人felicia 永田 朋成 様
税理士事務所TMコンサルティング 山取 大希 様
F&Link税理士法人 横山 智晃 様

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「税理士」を「若者が憧れる」仕事にするために

「税理士という仕事を、若者が憧れる職業にしたいんです」

冒頭、Mikatusの代表である田中が「いい税理士」座談会にかける思いを口にしました。多くの税理士さんや中小企業の経営者さんとお会いする中で、田中が感じている税理士業界の課題を提起するところから、座談会は始まりました。

続けて、ご参加いただいたみなさまから、「私の『いい税理士』としてのルーツ」というテーマで自己紹介をしていただきました。この自己紹介は、いまや「いい税理士」座談会の定番となっています。

「いい税理士」が適正な顧問料を受け取るために必要なこと

座談会では、「顧問先からの顧問料値下げ圧力にどのように対応しているか?」「経営が苦しい顧問先に対しても正規の価格を提示しているか?」といったテーマにも踏み込んでいきました。
日々の業務で起きたことや施策を伺うと、以下のような話が上がりました。

  • 「メニュー表を活用して対応している」
  • 「契約書や請求書を作成するときに工夫している」
  • 「顧問先の会社が赤字の場合には〇〇する」
  • 「顧問料を交渉するタイミングは〇〇のときを見計らっている」
  • 「紹介してもらった顧客に対しては絶対に〇〇している」

そんな中、「『いい税理士』が適正な顧問料を受け取るために必要なことは何か?」という問いに対する答えとして、次の3つが浮かび上がってきました。

1.独自性のあるサービス力
2.価値提供への自信
3.明るさ

どういった意味があるのか、それぞれ解説していきます。

1.独自性のあるサービス力

今回お話を伺った方々は、みなさん自分の事務所の強みや独自性を明確に打ち出し、それを活かしたサービスを提供されています。サービスの提供価値が明確なため、顧客のターゲットもはっきりしています。「なんでもできます」は、何もできないとの同じです。自分の価値をわかってもらえる顧客に対して尖ったサービスを提供する、それが「適正な顧問料」を受け取るためのポイントの1つです。

2.提供価値への自信

4名のみなさんに共通しているのは、「顧客に価値を提供している」という絶対的な自信を持って顧問先と接していらっしゃることです。自信があるからこそ、自らのサービスに対して適正な料金を設定することができます。また、顧問先からの値下げ交渉に対しても、弱気にならずに正々堂々と対応することができるのです。
そしてこの自信の根源は、ご自身の強みやターゲットが明確であるということだけでなく、顧問先の課題や悩みと向き合い、顧客のために一生懸命に働いているという顧客志向、そして日々の努力にあります。顧客のための日々の努力が提供価値への自信につながる。これこそが「適正な顧問料」を受け取るために最も重要なことなのです。

3.明るさ

中小企業の経営者は、孤独な存在です。経営がうまくいかない、頼りにしていた金融機関に融資を断られてしまった。それでも、社員に悩んでる顔を見せるわけにはいきません。そのようなときに、経営者が唯一悩みを打ち明けたり、相談できる相手。それが、私たちが考える「いい税理士」です。そして、このときに税理士に求められるのは、前向きさ、そして明るさです。経営者が困り果てて相談しているときに、税理士までいっしょに暗くなってしまっては、悩みがより深くなってしまいます。
明るく笑って「社長、大丈夫です。私と一緒に考えましょう!」と言ってくれる。私たちが考える「いい税理士」は、辛いときこそ経営者に寄り添い、勇気づけ、力になれる存在であり、孤独な経営者はそこに価値を見出すのだというのが、座談会での結論です。

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「いい税理士」を通じて、税理士業界を良くしていきたい

4時間に及んだ座談会。 Lanchor(ランカー)が掲げる「いい税理士をあたりまえに」の実現のために、 ご自身の取り組みを惜しみなく共有してくださった 芝さん 、永田さん、横山さん、山取さん 、には深く感謝いたします。

今回の座談会の詳細については続編の記事でお届けしています。ぜひお読みください。

>>適正な顧問料、受け取るための「はじめの一歩」とは?

>>事務所経営が上手くいくために、必要なのは「明るさ」だった

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