イラッときたら6秒ストップ!税理士のアンガーマネジメント

何か予想外の展開に出くわした時、瞬間的に体が熱くなり、怒りがこみ上げる経験は誰しもあることでしょう。
税理士のみなさんも、繁忙期に顧問先から質問の連絡がきて業務が進まなかったり、確定申告の書類が届かなかったり、心身ともに余裕がない状態が続くと、ちょっとしたことで、ついカッとなってしまう場面があるかもしれません。
「怒りはどうしようもないもの」と考えられがちですが、怒りとは本来コントロール可能な感情です。
「アンガーマネジメント」という言葉を耳にしたことがありますか?自分の怒りと適切に付き合っていくことは、税理士にとっても必須スキルです。
ではどうやって怒りと付き合っていったら良いのか。この記事ではアンガーマネジメントの取り組み方についてご紹介します。

なぜ人は怒るのか?その正体とは

怒りのイメージ図

そもそも怒りとはどういう感情を表しているのでしょうか。
心理学では、怒りは「二次感情」と呼ばれています。
「悲しみ」「不安」「恥ずかしさ」「虚しさ」といった一次感情から、自分を守るために怒りという別の感情を生み出し、自分を守っているのだそうです。

例えば、スタッフが思った通りの成果を挙げてくれない時、イラッとした事があるとします。「なんとなくスタッフにイライラする」と片付けがちですが、根底には、「自分(事務所)の評価が下がるかもしれない」「顧問先に不信に思われたらどうしよう」という不安からイライラしている……ということが考えられます。

これは事務所内の人間関係で起きたイライラですが、例えば書類が見つからなくてイライラしたり、顧問先からの言葉に密かに怒りを覚えたりすることもあるでしょう。
怒りの下には必ず不安や悲しみなどの一次感情が控えています。まずはその仕組みとあわせて、自分が怒りを抱きやすいシーンでは、どんな気持ちが隠れているか、考えてみましょう。

怒りのパターンは4種類ある

「怒り」とひとくくりに表現しても、そのパターンには4つあるといわれています。

持続性のある怒り

怒りを感じてから時間が経っているのに、いつまでも怒りを引きずってしまう。ときには憎しみや恨みといった別の感情も一緒に感じてしまう。いわゆる根に持つ怒りのパターンです。

攻撃性のある怒り

イラッと来た瞬間、感情を外に発散させることで怒りを表現するパターンです。他人や物に当たったり、自分を責めたりすることも攻撃性のある怒りです。

頻度が高い怒り

何かに対して常にイライラしてしまうパターンです。周りから見ると、いつも不機嫌で怒っている怖い人といった印象を抱かれてしまうことが多いです。

強度が高い怒り

一度怒り出すと怒りを出し切るまで全力で怒ってしまうパターンです。周囲も気にせず大声で怒鳴り、相手が反省していても自分の気が済むまで怒りを発散させるのが特徴です。

どの怒りのパターンになりやすいかは、人によって特徴があります。ぜひ、ご自身や周りの方を思い浮かべて考えてみてはいかがでしょうか。「怒りっぽい」と一言で言っても、実はその種類は様々なのです。

今からできるアンガーマネジメントのポイント3つ

アンガーマネジメントイメージ図

これまで述べてきたような、怒りの仕組みや自分の怒りの根本を知るだけでも、怒りに振り回されにくくなります。

では最後に、イライラしてしまった際、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」術についてポイントを3つご紹介します。

怒りの衝動は6秒で収まる

怒りは炎がボッとつくように湧き上がりますが、それは永遠に燃えるものではありません。怒りの感情は、感じ始めてから6秒間がピークといわれています。
この時、怒りに振り回されるかやり過ごすかで、その後の怒りを感じる長さや発散方法が変わっていきます。
ムカッ! イラッ! と感じたら、まずは6秒深呼吸し、何も考えず湧き上がる感情に集中し、怒りが過ぎ去るのを待ってみましょう。

「ベキ論」を手放してみる

怒りの根っこには不安や虚しさ、もどかしさなど、マイナスの感情があるとご紹介しました。そもそもこういったマイナスの感情は、自分の中に「こうあるベキ」といったベキ論がある人ほど、強く湧き上がるといわれています。

  • 社会人なら5分前行動をすベキなのに、スタッフが時間ギリギリに行動する
  • メールや電話は優先して返すベキなのに、なかなか返事が返ってこない
  • 資料は丁寧に作って見直すベキなのに、スタッフの入力ミスが目立つ

こういったベキ論でイライラした経験はありませんか?自分の中のこうあるベキが他人にとっての当たり前とは限りません。また、自分の当たり前が他人に出来るかどうかも定かではないのです。

イラッとした時、自分の中に「こうあるベキ」が渦巻いていないか、それを他人に押し付けていないか振り返ってみましょう。
そして押し付けていた場合は、本当にそれは相手に望んで良いことなのか、望む場合はきちんと相手に要望を伝えられているのかを合わせて考えてみます。すると、怒りをコントロールしやすくなるだけでなく、他者とのコミュニケーションも円滑になっていきます。

変えられないものは諦める勇気を

世の中には自分が変えられるものと変えられないものがあります。
どうにもならないことを仕方がないと手放せられれば、自然と色々なことが割り切れ、怒りの感情も抱きにくくなります。
「これは変えられるものかどうか」という視点で周りを見ていくと、実は自分以外のほとんどのものが、変えられないものであると気づくと思います。
他人に対して怒りを覚えることが多い方は、怒っても変えられるものではない、と自分の考えと折り合いをつけることで、怒りをコントロールしやすくなります。

まとめ

今回はアンガーマネジメントについてご紹介しました。怒りは感情のひとつですが、ご自身や周りの方の健康問題にも発展する可能性があります。ある研究では、怒りっぽい人ほど、脳卒中や心臓発作などの病気を引き起こしやすいというデータもあるそうです。
「代表税理士として、感情に振り回されず事務所経営していきたい」「顧問先からの何気ない一言にもきちんと向き合っていきたい」と思う税理士さんを、Lanchorは引き続き応援していきます!

>>税理士さんが抱えがちなストレスに関する記事はこちら

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