税理士の3大ストレスを即解消!仕事がスッと楽になる考え方とは

現代社会に生きる私たちは、多くのストレスを抱えています。とりわけ専門職である税理士のみなさんは、日々高い成果を求められ、ストレス負荷の高い状態にあるのではないでしょうか。その結果、さまざまなプレッシャーから、体調を崩す方や税理士というキャリア自体に悩む方もいるようです。

しかし、ふと考えてみると、私たちは“ストレス“の本質をどれくらい理解しているのでしょうか。また、具体的に業務のどこにストレスを感じ、どうしたらそのストレスを解消できるのか、考えたことはあったでしょうか。

この記事では、税理士のみなさんが日頃抱えるストレスと正しく付き合い、そして軽減していく方法をご紹介していきます。

ストレスをコントロールするために知っておきたい3つの本質

まずはストレスと正しく付き合うために、その正体について説明していきます。

01. 変化は全てストレスである

ストレスと聞くと「取り除かなくてはいけない悪いもの」とイメージする方が多いものです。しかし、厚生労働省ホームページ(※1)では、このように言われています。

”ストレスとは、外部からの刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです”

ここでいう緊張状態は以下の4つに分類されます。

・天候や騒音などの環境的要因
・病気や睡眠不足などの身体的要因
・不安や悩みなど心理的な要因
・人間関係の問題などの社会的要因

この定義に当てはめると、「昇進」や「結婚」といった嬉しい出来事も”変化”である以上、外部刺激、つまりストレスの原因となりえます。
普段の生活環境や当たり前だと感じている人間関係が実は負担になっていた、ということも十分にありえるのです。

02. ストレスは多くの病に繋がる

ストレスが原因で体調を崩す、というのは広く知られていることです。よくイメージされるのは、うつ病や適応障害などの心の病、胃腸炎や過敏性腸症候群などの消化器系の病、そして自律神経失調など自律神経の病などでしょうか。
しかし、厚生労働省の発表(※2)によると、気管支炎や糖尿病、アトピー性皮膚炎、腰痛、顎関節症などもストレス関連疾患と定義されています。

もちろん、こうした病の原因全てがストレスというわけではありません。ただ、一見ストレスと関係なさそうな病気も、無自覚のうちに蓄積されたストレスに対する、体からのSOSである可能性は十分あるのです。

03. ストレスはなくてはならないもの

ここまで読むと、ストレスを今すぐ解消しなくてはと怖くなってくるかもしれません。しかし、ストレスには良い面もあります。
例えば周囲からの期待というストレスは、モチベーションアップに繋がることがあります。また痛みという体へのストレスは、早期発見により大病を防いでくれるかもしれません。他にもスケジュール管理などの適度な刺激は、私たちの活動を活発にしてくれる効果があります。

ストレスを悪いものと決めつけるのではなく、自身のストレス耐性を知り、対処法を知ることで、自分らしい心地よい生活が見えてくるのです。

税理士が抱える3大ストレスとは

ストレスの本質が見えてきたところで、ではなぜ、税理士にストレスフルな状態の方が多いのでしょう。ここでは税理士という職業だからこそ生じやすい、ストレスの原因について考えていきます。

正確さへのプレッシャー

常に正しさを求められる税理士という職業には、大きな重圧がのしかかります。
顧問先の税務上の申告手続きをはじめ、顧問先が税務署から指摘を受けた場合の対応など、税理士の業務はミスが許されないものばかりだからです。
そんな責任ある立ち場である税理士さんには、当然ながら常に強いプレッシャーが生じるようです。

顧問先に合わせるストレス

税理士は顧問先と一心同体。そのため、顧問先の要望に柔軟に対応しようとするあまり、結果として大きな作業負担を抱えてしまう方もいるようです。
たとえ関係性が良好であっても、自分のリズムで仕事ができなければ、前述した社会的要因のストレスが発生している状態といえます。
信頼関係は構築できているのに顧問先と接していると疲弊しがち…、そんなときは距離感やスケジュールなどを見直していく必要がありそうです。

コントロールしづらい忙しさの波へのジレンマ

税理士は、年末調整や確定申告の時期など、忙しさの波が大きい職業です。また法改正対応といったイレギュラーが発生することもしばしば。
当然、慢性的な長時間労働はストレスの原因となりますし、そうした環境下でも企業の業績向上に貢献していこうとすると、業務への負荷は計り知れません。

これら3つの要因が、税理士という責任ある立場におけるストレスの多くを占めていると言われています。
ご自身を振り返ってみて、どう感じるでしょうか。「原因が何とは言えないけれど、なんだか辛い」といった場合、1つ1つの状況を見直していくことで、不安や疲労を改善する一歩が踏み出せるかもしれません。

ストレス解消とタイムマネジメントの2つの軸で取り組みを

税理士のみなさんが抱えるストレスについてご紹介したところで、ストレスとうまく付き合っていくために一体何ができのるか、最後に考えてみたいと思います。

ストレスの解消方法は人それぞれ異なるものです。自分自身のストレス状態に気を配るとともに、深呼吸をする、ストレッチして身体を動かすなど、自分に合ったストレス解消法を身に着け、意識的におこなっていきましょう。

一方、ストレスを軽減させるために大切なのが、業務のタイムマネジメントです。
先述した仕事環境や人間関係といったストレスの要因を踏まえ、ストレスを軽減する方向へも目を向けていきましょう。そのために考えていきたいのが、多くの方が着手できていない「タイムマネジメント」という時間との向き合い方です。

タイムマネジメントとは、限られた時間をより効率的にコントロールする、という考え方です。
慢性的な長時間労働を減らすためにはまず、業務時間の配分を見直すことが必要です。また、新しいスキルを身に着けて業務スピードを上げることも、その手段の一つです。

もっと身近なことから始めるなら、会計ソフトやパソコンの性能を見直すことで作業スピードの向上が期待できます。フィンテックや自計化による業務負担の軽減などを考えていくことも、タイムマネジメントの1つと言えるでしょう。

根本的な働き方改革にもつながるタイムマネジメントという考え方。一見ストレスとは関連性が薄いように思われるかもしれません。しかし、タイムマネジメントを行うことで、繁忙期を上手く乗り切ったり、顧問先への柔軟な対応が可能になったりし、結果的に残業時間の減少、業務の効率化から外部刺激の緩和にも繋がります。顧問先に長く貢献する税理士であるためにも、ぜひゆっくり取り組んでいけると良いですね。

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