会計事務所の人材募集が上手くいかない理由と、成功させる4ステップ

「仕事もできて意欲もあって、性格もいい人と仕事がしたい」
採用する側であれば、誰もがこんなことを望むかもしれません。しかし実際は、募集を出しても一向に応募者が集まらなかったり、求める人材と巡り会えなかったりといったミスマッチが起きることもしばしば。

実は、こうした経験をお持ちの方は、そもそも「良い人に巡り会えない採用活動」をしている可能性があります。例えば、あやふやな条件のまま募集し続けていたり、求める人材が利用していない媒体に求人を出し続けていたり。こうした状況だと、採用活動はなかなか上手くいかないでしょう。

ミスマッチを解消するためには、まず現状を振り返り、この記事のステップを踏まえて、改めて求める人材について整理をすることが大切です。今回は整理を4つのステップに分け、採用をスムーズにおこなうための人材募集の考え方についてご紹介します。

ステップ1:求める人材を「人柄」と「条件」で見える化する

「どんな人材を求めていますか?」と問いかけると、多くの方が人物像やスキルなど、思いつきやすい項目ばかりを上げがちです。しかし求める人材を具体的にするには、まず価値観や性格などの「人柄」と、年収や資格などの「条件」に分類して細かく見ていくことが大切です。
最初はとくかく妥協せず、思うままに希望を出しきりましょう。

<人柄の代表例>
・性格
・成長意欲の程度
・コミュニケーション力の程度
・独立願望の有無
・会社や働くことに、どんな価値を求めているか

<条件の代表例>
・年齢
・雇用形態
・年収
・出勤の頻度
・職務経験の年数
・税理士資格の有無

ご紹介したのはほんの一例です。また、人柄と条件を考える際には、ネガティブな側面に注目していくと、より自分の希望をはっきりさせることができます。

<例>
求めること:即戦力として働いてほしい
ネガティブな側面からの疑問:即戦力であれば、1~2年の短期で退職しても構わない?

NO:年齢や経験は問わないが、長く一緒に働いていきたいので、独立志向の強くない方が好ましい。
YES:年齢も独立志向の有無も問わない。確かな実務経験のある方に、既存スタッフのスキルやモチベーションの底上げをお願いしたい。

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ステップ2:項目を3段階の優先順位をつけ分けていく

先程は人柄と条件に分けて希望する人材を考えました。次は出しきった項目を、3つの確度で分けていきます。

優先度1:絶対外せない
税理士の有資格者やフルタイム勤務者など、これがなければ人柄がどんなに良くても採用を見送らざるを得ない項目です。

優先度2:できればほしい
おそらく求める人物像があやふやな方の多くは、この分類の項目が多くなり、「結局どんな人を取ればいいか」分からなくなっているのではないでしょうか。
ここに分類する場合は、「なぜそれが必要なのか?」という理由まで一緒に考えていくと、絶対外せない場合もあれば、なんとなく上げた項目だったと気付ける場合もあります。

優先度3:あったら嬉しい
基本的に優先度1と2が揃っていたら採用を決めるが、似たような状況の方が複数いた場合の判断基準として、優先度3を設けておくとよいでしょう。

優先度1がある程度の数に収まり、かつ内容のバランスが取れていれば大丈夫です。逆に1や2が多すぎるというのは、みなさんの中で求める人材がはっきりと定まっていない証拠でもあります。ここを間違えると採用活動が長期化する傾向がありますので、迷う方はぜひしっかり時間をかけて、整理してみましょう。

ステップ3:マーケティング視点を採用活動に活かす

ステップ2で求める人材がはっきりしてきたところで、それは果たして本当に妥当な条件なのか、そんな人材は存在するのか、といった客観的な視点を持ってみましょう。
今回用いるのは、マーケティングの基礎と呼ばれる「3C分析」です。これはものごとを3つの観点から分析することで、経営戦略を導き出すマーケティングのフレームワーク(考え方の枠組み)です。

・Company(自社)
・Competitor(競合)
・Customer(市場・顧客)

この3つのCを用いて分析することで、今自分達が考えていることの妥当性や、情報が伝わりやすくなるためのヒント、そして新たな課題などを見出すことができます。

・Company(自社)
自社はそのまま、あなたの会計事務所を指します。
あなたの会計事務所が他よりも優れているところはどこか、事務所で働くメリットには何があるのか。こうした強みと、逆にあなたの会計事務所が持っていない弱み、両面から考えてみましょう。
「若手を採用して長期で働いてほしい!」という求人票を出していても、教育体制に不安要素があるなんて場合もあります。もちろん、その条件では絶対に採用できない、ということではありませんが、求職者から事務所が魅力的に見えるかどうか、整理してみることが大切です。

・Competitor(競合)
求職者を取り合うことになる、他の会計事務所を分析します。
例えば、知り合いの事務所に採用状況をヒアリングしてみたり、似たような規模や募集内容の求人と条件を細かく見比べてみたりすると、世間一般と乖離がないか気づくことができます。

・Customer(市場・顧客)
採用活動における顧客とは、働き先を探している求職者になります。
彼らから見て、ここまで作り上げた求人票はどう見えるでしょう。可能であれば、人材業界に携わる方や求職活動をしている方に、感想をもらうのも1つの方法です。
「条件が厳しすぎる」とフィードバックを受けた場合は、どうしてそう感じるのか、認識の齟齬は起きていないか、再整理をしていきます。
求職者からの印象と会計事務所の本来の魅力にミスマッチが起きないよう配慮しましょう。

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ステップ4:適切な出稿媒体と求人募集情報を考える

様々な視点を取り入れることで、求める人材は現実的になっていきます。ここまでステップを進めた方は、最後に出来上がった求人票にふさわしい媒体や時期などを精査しましょう。

例えば、資格は必要なくとも事務処理スキルの高いスタッフの求人を出すとします。費用が掛からず登録者も多いハローワーク、でも高いスキルを持つ人材はどのくらいいるのでしょうか。事務所が求めている人材はどんな媒体を利用しているのか、よく見比べて吟味する必要があります。

また採用活動の時期にも注目してみましょう。一般的に転職が活発になるのは春(3~4月)秋(9~10月)です。この時期は求職者も多いですが、他社も積極的に採用活動をおこなう時期です。
そんな激戦時期でもこの求人票なら人材が獲得できる、はたまた緊急性は高くないから落ち着いた時期に求人を出そう、など様々な選択ができるかと思います。

条件があやふやな人ほど「ミッション・ビジョン」の見直しを

ここまで記事を読み進め、実際の条件が出せなかったという方は、ご自身や事務所のミッション・ビジョンが言語化できていない可能性があります。
ご自身が魅力的な税理士になることや、事務所として明確な方向性を打ち出すには、ミッション・ビジョンは欠かせません。また明確なスタンスを示すことで求める人材も募りやすくなります。

Lanchorでは、ご自身の税理士活動にプラスになるコンテンツを多数掲載しています。ご自身や事務所の成長に役立てていただければと思います。

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