税理士が差別化のために経営コンサルタントになると失敗する理由

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税理士の顧問料が低下し続けている中、その対策として、多くの税理士が経営コンサルタントになることを選択肢として考えるようになってきました。会計は経営と密接な関係にあることから、経営コンサルタントという役割は税理士との親和性が非常に高く、このように考える税理士が増えつつあるのも自然な流れと言えるでしょう。ただ、目指す人が多い分、失敗する人が多いことも無視できない実情です。

今回、いい税理士が集まるメディアLanchor(ランカー)編集部では、税理士と経営コンサルタントというテーマで情報をお届けいたします。税理士が差別化のために経営コンサルタントになると失敗する理由はどこにあるのか、その辺りを一緒に考えていきましょう。

税理士と経営コンサルタントの共通点と相違点

税理士と経営コンサルタントの共通点は、顧問先の状況を把握していなければならない点にあります。税理士は会計や決算書、試算表を通じて、経営コンサルタントは経営に関する知見を通じて、それぞれ顧問先の状況を把握するものです。そして状況を把握しているからこそ、顧問先の経営者から経営の相談が入ります。これも両者の共通点です。

では、相違点はどこにあるのでしょうか。一番の相違点は、経営コンサルタントが経営上の課題を直接的に解決するのに対し、税理士は経営者が自ら経営課題を解決するのをサポートする点にあります。言い換えると、経営コンサルタントは経営課題に対する答えを経営者に与える存在、一方、税理士は伴走者として経営者に寄り添い経営課題の答えを引き出す存在です。すなわち、両者の相違点は、経営課題の解決に関するアプローチと言えます。

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なぜ税理士は経営コンサルタントになろうとして失敗してしまうのか?

税理士と経営コンサルタントの相違点は、経営課題の解決に際するアプローチです。しかし相違点を踏まえず、やみくもに税理士が経営コンサルタントになろうとしてしまうと、思わぬ失敗を招きかねません。その具体的な失敗例をご紹介します。

よくある失敗例の一つが、経営者との相互理解の欠如です。経営者が課題をどのように認識しているのかを明確にしていない状態で試算表から経営状況を分析したり、経営者の関心を十分に引き出せていないにも関わらず財務状況を説明したりするケースが目立ちます。

これは受験に例えるなら、志望校もきちんと聞かずに、とにかく合格目指して勉強を教えるようなもの。ゴールの志望校を把握しないまま、ましてや苦手科目や抱えている悩みも聞かずにやみくもに勉強を教えても、志望校への合格という目標の達成はおぼつかないでしょう。

 

税理士として経営課題の解決に関与するなら、経営者との相互理解は必要不可欠です。そのためにまずはヒアリングをしっかりと行う必要があり、そのうえで課題を特定していくアプローチが求められます。

経営課題に対して答えを提供する経営コンサルタントと違い、税理士は経営者に寄り添うことで答えを引き出す存在。だからこそ、経営者との相互理解がより一層重要なのです。

経営者との相互理解を踏まえた経営課題解決のための3つのステップ

それでは、顧問先の経営者から経営に関する相談があった場合、どのように対処していけばよいのでしょうか。経営課題解決のための3つのステップをご紹介します。

ステップ1:経営課題の発見
経営課題解決への最初のステップは、経営の課題がどこにあるかを明確にすることです。そのためには毎月の試算表を様々な視点から分析する必要があります。顧問先の経営者が認識している問題点もあれば、まだ認識していない潜在的な問題もあるでしょう。試算表をはじめとする会計データから読み解くことが最初のステップとなります。

ステップ2:原因の特定
次のステップは、なぜ経営課題が発生するのか、その原因を特定することです。原因を特定するためには、顧問先の経営者と打ち合わせを重ねる必要があるかもしれませんし、顧問先の業界の調査や参考となりそうな経営情報の調査が必要かもしれません。経営課題の原因を特定する過程では、経営者との相互理解も促進されるため、おろそかにできないステップです。

ステップ3:経営課題の解決
経営課題の発見と原因の特定、この2つが税理士にとって直接的な関与を要するステップであるのに対し、3つ目のステップである経営課題の解決は間接的な関与に留まる点が特徴です。

税理士にとって経営課題の解決とは、経営者が解決策を自ら見出せるよう寄り添うこと。経営者が本気で経営課題に向かい合うことを促す、解決までの道のりを伴走する、これらは経営者から信頼される税理士であるからこそできる貢献なのです。

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差別化のために、税理士としてできること・できないこと

経営の課題には様々なパターンがあります。

  • 資金繰りが苦しいのに、どこから手をつけていいかわからない
  • 売上の低迷から脱却できない
  • 思ったように利益が出ないから、コストを削減したい

経営を専門領域とする経営コンサルタントならまだしも、税理士としてこのような経営課題のすべてに答えを出すのは難しいでしょう。

しかし経営者にとって、税理士は一番身近な存在であることを忘れてはなりません。経営者から見た税理士は、もっとも信頼できる相談相手であり、大切なことを真っ先に相談したい相手なのです。

経営課題のすべてに答えを持っていなかったとしても、経営者が解決策を自ら見出せるよう税理士として寄り添うことはできます。大切なことは、経営者との相互理解です。まずは経営者の唯一無二のパートナーとして寄り添い、そこから税理士としての差別化の糸口を探る。このような新しい一歩を踏み出してみませんか。

経営者との相互理解を軸としたこのような取り組みは、他の税理士との大きな差別化をもたらします。それと同時に、経営コンサルタントに対する差別化ともなり得るのです。

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